ある動きをすると膝と足の裏が痛い、そして動作と関係なしに下肢(足)全体が痛い、といらっしゃった方の施術例です。
ところで、医学の用語では、「痛み」を「運動痛」と「自発痛」に分類することが一般的です。
「運動痛」は動かす時に痛い、「自発痛」は動きと関係なくじっとしてても痛い、としているのです。
そしてこの分類に従うと、この方の場合は、膝と足の裏は運動痛で、下肢全体の痛みは自発痛といえます。
また、下肢全体の痛みは、「自発痛」の中でも、いわゆる「神経痛」(体に張り巡らされている神経が反応して痛い)だと思われます。
捻挫や打撲・骨折などの特殊な事情はありませんでしたし、腰も痛いとおっしゃっていたからです。
腰から足全体にかけて神経が走っていますので、その経路のどこかに問題が生じると、神経痛が起きる場合があるのです。
さて施術ですが、いつもの遠り、特別なことをしたわけではありません。
初回。約60分コースをご希望でしたので、足腰に多めに時間を使い、他、背中から首、肩甲骨の施術をさせていただきました。
約2週間後に2回目。その時点で、痛み止めを飲んでいるとはいえ、下肢全体の痛みは消えたそうです。そして膝と足裏の痛みが残るとのこと。基本的には初回と同じ部位を施術しましたが、少し時間配分を変え、膝関節をより精密に施術しました。
以後、約1~3週間に1回のペースで、同じく60分コースで5回ほど施術をさせていただきました。
施術部位も、状況に応じて少しずつ変化させました。
そしてその頃には最初の痛みはすべて消え、日常生活に支障はなくなったとのことでした。
いつも通り特別な施術をしたわけではないのですが、 うまく自然治癒力が働いたようで良かったです。