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2024年8月18日日曜日

首・肩を主に、上半身全体が疲れている

 首・肩を主に、上半身全体が疲れている、といらっしゃった方の施術例です。その時点ではありませんでしたが、頭痛がするときもあるとおっしゃっていました。


 初回は約60分コースをご希望で、首から腰までの背骨全体、肩も含めて腕全体、骨盤・股関節周辺、を施術させていただきました。自覚症状はないようでしたが、手の指のつけねにも悪い部分がありましたので、それも含めて腕全体をさせていただきました。それがめぐりめぐって、肩や首に悪影響を与えていたかもしれません。

 2回目にいらっしゃると、首・肩を含めて全体的に軽くなったとおっしゃっていただきました。しかし、それゆえか、背中や腰、お尻、ふくらはぎの疲れなどが気になってきた、とのことでした。よって2回目は、同じく約60分コースでしたが、1か所に使う時間を減らし、より広範囲への施術をしました。背骨全体、腕は手首ぐらいまで、脚全体、という具合です。

 3回目にいらっしゃったときには、全体的にさらに軽くなり、特につらくはない状態だとおっしゃっていただきました。しいていうと、お尻に多少の重さや張りが残る、とのことでした。同じく約60分コースで、2回目とだいたい同じ範囲で、その時点での状況から判断して、背骨全体、腕全体、脚は足首ぐらいまで、の施術をさせていただきました。


 一番気になるところが軽くなってくると、別のところが一番に気になってくる、という現象はよくお見かけします。痛みなどの不快感はあくまで主観的なものですので、一番気になる部分以外は、脳が認識しにくいのかもしれません。しかしそこが良くなると、悪いけど認識されなかった部分が、認識されるのではないでしょうか。 

2024年7月21日日曜日

腰とお尻が痛くて、片脚が短い

  左右の腰からお尻が痛くて、片脚が短い感覚がある、といらっしゃった方の施術例です。数日前から痛みが強かったそうです。立ち姿を拝見すると、確かに片脚が短いような、体が傾いているようなご様子でした。


「片脚が短い」という現象の原因は、以下の3つだと思います。

  1. 「解剖学的短下肢」──もともと大腿骨(太ももの骨)が短い、股関節や膝の骨に変形があるなど、骨自体の短さがある
  2. 体がゆがんでいる──腰や骨盤、膝などの関節にゆがみがあることで、足の着地のしかたが左右不均等になる
  3. 痛みをかばっている──腰などどこかに比較的強い痛みがあって、それをかばいできるだけ痛くない姿勢をとる結果、片脚が短いような姿勢になる
 そしてこの方の場合、腰とお尻が痛くなる前は片脚の短さを感じていなかったようなので、2か3、もしくは2と3両方が、原因だと思われます。


 施術は約60分コースをご希望で、腰とお尻に最も時間を割きながら、背骨全体、肩周辺、脚全体の施術をさせていただきました。

 そして約2週間後にいらっしゃったときには、だいぶ良い状態だとおっしゃっていました。痛みも片脚の短さも、よくなっていたようです。同じく約60分コースで、より良い状態になるよう同じ部位への施術をさせていただきました。


 

2024年6月15日土曜日

前かがみで腰とお尻の上の方が痛む

  前かがみになると、腰と、お尻の上の方が痛い、といらっしゃった方の施術例です。重い物を持ったなど、きっかけに心当たりは特になかったそうです。


 約60分コースをご希望。腰を含めた背骨全体(首から腰)とお尻のあたりにもっとも時間を使いながら、体の中心部を全体的に施術しました。


 やはり腰、お尻(ちなみにお尻は、骨盤や股関節の筋肉の集まりです)には問題があったと思うのですが、もも裏の筋肉がとても硬くなっていて、それが印象的でした。それもまた痛みに大きく影響していたのだと思います。仰向け(お腹が上)になった状態で、膝を伸ばしたまま足を天井方向に挙げていきます。そうするともも裏の筋肉が伸びながら、股関節が曲がっていきます。しかしこの方の場合、そのもも裏の筋肉が伸びずに、足が挙がりません。もも裏の筋肉が硬くて、股関節が曲がるのを邪魔しているような状態でした。そしてそれによって、腰やお尻の上の方に負担がかかっていたのではないでしょうか。


 そのあたりも含めて体の中心部を全体的に施術しました。帰り際、スリッパと靴を履き替えるため前かがみになったさい、「あ、ずいぶん楽になってる!」とおっしゃっていただきました。


 前かがみで腰が痛む方というのは、この方のようにお尻やもも裏が硬くなり、腰骨だけでなく股関節の動きにも問題が生じている方が多いように思えます。「腰が痛い」のは腰を伸ばすと痛いだけでなく、このように前に曲げると痛い場合もあります。どちらも、オステオパシーをお試しになってみてはいかがでしょうか。

2024年5月25日土曜日

施術中の変化──眠くなる、お腹がすく

  今回は、個別の施術例ではなく一般的なお話で、施術中によく起きる変化についてご紹介します。よく目にするのが、眠くなる方と、お腹がすいてくる方です。


 施術を受けていると眠くなってくる、という方はとても多いです。そして施術中に僕自身も、寝息を耳にしたり、寝てしまって歯を鳴らす方を目にすることも多いので、その方たちは本当に寝ていると思います。約60分コース以上をお受けになる方の半数近くは、どこかのタイミングで寝ているのではないか、とも思っています。


 お腹がすいてくる、というお声もよく聞きます。そして施術中に僕自身も、お腹が鳴る音を耳にすることも多いので、その方たちはやはりお腹がすいてきているのでしょう。ちなみに、お昼前や夕方は、僕がお腹を鳴らしているときもあります(笑)。


 これらの反応は、施術によって心身がリラックスし、副交感神経が強く働き始めたことが原因だと思います。副交感神経とは自律神経の一種で、心身が休息モードのときに強く働き、眠くなったり、お腹がすいたりするのです。ちなみにそれとは対照的に交感神経という自律神経の一種もあり、こちらは心身が緊張モードになったときに強く働き、心臓が高鳴ったり、眠気がやわらいだりします。この副交感神経と交感神経を合わせて自律神経と呼び、本人の意思とは関係なく自律的に、内臓の働きを調節しています。


 副交感神経も交感神経もともに大切で、人が生きていくためには両方がきちんと働く必要があります。そしてオステオパシーの施術は、心身をリラックスさせ副交感神経をきちんと働かせ、その後に交感神経を働かせるための準備に役立つのではないかと思います。

2024年4月21日日曜日

腰とともに下腹部が痛い・はる

  片側の腰から、お尻、そして(前に回って)下腹部が痛い・はる、といらっしゃった方の施術例です。下腹部が痛い・はるというのが特徴的でしたので、ご紹介してみます。


 下腹部が痛い・はる理由を考えてみると、2つ考えられました。1つは、腰の骨から出て下腹部に延びている神経が刺激されて、その周辺に痛み・はりをもたらしているから。もう1つは、腰と太ももの骨(大腿骨)をつないでいる「大腰筋」という筋肉が痛み・はりを出しているから、です。どちらかかもしれませんし、両方影響しているかもしれません。

 ただし、どちらにせよすることは特に変わらず、お腹、腰、お尻周辺をやわらげていくことにしました。


 初回、約60分コースで、お腹と腰、痛い側の骨盤・股関節(下腹、お尻周辺)にもっとも時間を使います。そして脚全体と、可能な限り上半身もやわらげました。

 約5日後に、同じく約60分コースで2回目。初回施術後よくなっていたが、また段々悪くなってきた、とおっしゃっていました。基本的に、初回と同じ部位の施術をしました。ただし、初回は上半身に他の気になるところがあったのですが、この度はそれがなくなっていたため、上半身の施術部位は少し変えました。

 そして、その痛み・はりはそのままよくなったようで、約2か月後に別件でいらっしゃいました。腰周辺がゆるみ、神経の働きが良くなり、大腰筋もゆるんだのだと思います。


 このように、腰痛が体の前側に影響を及ぼす場合もありますので、気になる方はオステオパシーを試してみて下さい。