ちなみに、症状は辛い順に並べています。
右の腰からお尻が一番辛く、ご来室の1週間ぐらい前から症状が出てきたそうです。
このように、様々な部位に症状が出ている場合は特に、どこが原因かと考えるのは難しいと思います。
しかしながら逆に、個別に考えず、オステオパシーの基本である体全体の機能を向上させることを目指して施術をすれば、いろいろな症状に効果的な場合があります。
そんな例でした。
初回は60分の時間をいただきました。
頭から足まで、広範囲の施術をしました。
通常より広く浅くでしたが、重要だと思った部位には時間を多めに使いました。
2回目にいらした時にお話をうかがうと、その時点では首から肩のこりと頭痛がもっともひどく、新たに、尾てい骨、膝の痛みが出てきたとのことでした。
ただし、右わきの下から胸の外側にかけての痛みが消失するなど、全体として体は軽くなったそうです。
2回目も60分、広く浅くで、頭から足まで施術をしました。
時間をどこに多く使うかは、症状に合わせて1回目とは変えました。
3回目にいらした時にはずいぶん良くなっていて、肩こりがある他は、随分よくなったそうです。
時間は30分で、背中の上部から首、肩の周りを施術しました。
体というのは、悪くなるにも良くなるにも、色々な要因によって左右されます。
この方の場合は、一定の条件が重なって一時的に体調が悪化し、様々な不調が現れたのだと思います。
しかし体には、それを回復に導く力が存在します。
それが発揮され、体調も戻っていったのでしょう。
そのお手伝いができて良かったです。