今回は、個別の施術例ではなく一般的なお話で、施術中によく起きる変化についてご紹介します。よく目にするのが、眠くなる方と、お腹がすいてくる方です。
施術を受けていると眠くなってくる、という方はとても多いです。そして施術中に僕自身も、寝息を耳にしたり、寝てしまって歯を鳴らす方を目にすることも多いので、その方たちは本当に寝ていると思います。約60分コース以上をお受けになる方の半数近くは、どこかのタイミングで寝ているのではないか、とも思っています。
お腹がすいてくる、というお声もよく聞きます。そして施術中に僕自身も、お腹が鳴る音を耳にすることも多いので、その方たちはやはりお腹がすいてきているのでしょう。ちなみに、お昼前や夕方は、僕がお腹を鳴らしているときもあります(笑)。
これらの反応は、施術によって心身がリラックスし、副交感神経が強く働き始めたことが原因だと思います。副交感神経とは自律神経の一種で、心身が休息モードのときに強く働き、眠くなったり、お腹がすいたりするのです。ちなみにそれとは対照的に交感神経という自律神経の一種もあり、こちらは心身が緊張モードになったときに強く働き、心臓が高鳴ったり、眠気がやわらいだりします。この副交感神経と交感神経を合わせて自律神経と呼び、本人の意思とは関係なく自律的に、内臓の働きを調節しています。
副交感神経も交感神経もともに大切で、人が生きていくためには両方がきちんと働く必要があります。そしてオステオパシーの施術は、心身をリラックスさせ副交感神経をきちんと働かせ、その後に交感神経を働かせるための準備に役立つのではないかと思います。